上手な受け答え

 先日、久しぶりで取引先に部品を持ち込んだのであります。
「あらー、たじんこさん、久しぶりねー。」
と社長(女性)に迎えられ、
「どうも、ご無沙汰してまーす。これ今日の持込分でーす。」
「はい。じゃあ、これ、引取りの分の伝票ね。」
なんて調子で伝票に受け取りのサインをしておりました。ふと、社長が、
「たじんこさん、結構長いよね。いくつになったの?」
「さささ、36歳になりました・・・。」
「あら、そう。何年会社にいるの?」
「ええと、14年・・・になりますかね?今、15年目だったかな。」
「それだけ居ると、もう大ベテランだよね。」
「いやいや、ずっと下っ端ですから、はははは。」
「ところでさー、たじんこさん、結婚しないの。」
「しないっていうか、出来ないんですよ。」
自分で言いながらグサっと来たわ。
「そーんなこと無いでしょ。いい人いるの?」
「いませんとも。」
自信満々に答えるところか?
「実はさー、知り合いのところでさー、お嫁さん世話してくれって言われてさー・・・。」
 気持ちだけ、気持ちだけ受け取っておきます。年頃の息子を心配してる親の気持ちが分からなくは無いけど、私、親が一生懸命にあちこちに声かけてる話って、本人の意思が分からないから関わりたくない。今までの乏しい経験から言うと(経験が乏しいくせに言うのか)、本人に本気というかやる気が無い限り、すごい時間の無駄です。家でDVD観てた方が、全然マシ。それをそのまま言うわけにもいかず、
「いやー、私、もう年齢的にトウがかなり立っちゃってるんで・・・。」
と誤魔化してきたんですが、話をしてくれた社長さん自身はすごくいい人なので、なんていうか、カドが立たない断り方というか、そんなものは無いでしょうかね。いや、まだ本格的な話じゃないから、本気で考えなくても良いんですけど(どっちなんだ)。
 しばらく、この取引先にお使い頼まれなければいいな・・・。