人体解剖マニュアルER

 ・・・を観ました。三国志の合間に。
 人間は、体内に約5リットルの血液が流れており、そのうち3リットルを失うと死に至ります。このDVDでは、献体を使って、太ももの動脈に擬似血液を流し(ちゃんと心臓から送られるのと同じ圧力をかける)、動脈に切れ目を入れ、致命傷を負った場合の出血を再現。3分から4分くらいの間で、3リットルの血液を失います。実際には、3リットルまでいかなくても、1リットル出血した時点で、人体は大きなダメージを受け、一命を取り留めたとしても後遺症が残るようです。ご存知の通り、血液は栄養と共に酸素を運んでいるわけで、それが足りなくなるわけだから常に酸素を必要としている脳や心臓の細胞がダメージを受けてしまう・・・。
 大きなケガを負ったときは、相当すばやい処置が必要なわけですね。シロウトには、中々難しい。
 そのほかにも、人工呼吸の方法なども説明。具体的な方法は、現役の看護士さんが教えてくれます。ドラマなんかだと、心臓マッサージや人工呼吸をしていると、意識が戻ったりなんてシーンがあるけれど、現実はそうではなくて、意識が無い人間が、心臓マッサージや人工呼吸で状態改善されるということは無いんですって。あら、そうだったの。意識が戻らないからダメだー!と途中で投げ出すのではなくて、救急車を手配したら、とにかく処置は続けること。その後のダメージを最小限に抑えるために、心肺機能の補助として、マッサージと呼吸を続けること、って言ってました。あんまりそういう場面に遭遇したくないけど、モシモのときのために肝に銘じておきませう。
 グンター博士は解剖担当で、説明役として、これまた現役のERで働いているドクターが出演。この人も、ERで実際に行われている処置の一例を、献体を使って実演したんですが、気管に針やメスを入れる際のムダのない手付きが、さすがプロでした。気管なんて、献体の断面で見たらすんごく細い部分なのに、良くもまぁ、要らんところまで切ったりしないよなー・・・と感心。でもさ、実際には、経験が足りないドヘタクソな医師が、気管じゃないところに管を挿入したりとか、あるんじゃないかね。怖いな。