解決

 奈良県の女の子を誘拐・殺害した事件の容疑者が逮捕された。本来なら、容疑者は裁判で刑が確定して、初めて犯罪者となるんではなかっただろうか。判決が下るまでは、容疑者は容疑者なのだろうが、やはり逮捕されて自供したとなると、「犯人」扱いしてしまうな。
 犯人が捕まって、しかも同じように幼い女の子にいたずらをした前科があるというのが、余計腹立たしい。普通の成人男性が、成人女性に性的に興味を持ち、犯罪に手を染めると言うのは、あってはならないことだが、納得のしようもある。もっとも、興味の分野も色々あるからなぁ。一概に片付けられないが。それにしても、幼女に性的興味を抱くというのは、深刻な問題だ。元々の性癖というか興味の方向というのは、あまり直らないもののような気がする。何回も同じような事件を起こしているらしい今回の犯人も、その前科を知るものは、周囲にいなかったのではないだろうか。本人だって、隠していたはずだし。前科者をそれだけで差別するのも酷だが、内容にもよるし、同じ傾向の犯罪を繰り返す人間というのは、相当に要注意だと思う。
 犯人が捕まって断罪されても、被害者とその家族は一生苦しむだろう。自分の手で犯人を惨い目に合せてやりたい、裁いてやりたいと思う一方、憎しみに疲れて、許せない自分を責める声も聞こえるだろう。しかし失ったものは戻らないことに絶望も覚える。心の傷は完全に癒えることはない。