被害妄想

 前にも書いたことだと思うんですが、T係長が保温庫と保冷庫でもって、飲み物の格安提供を行っているんですが、今の時期、暖かい飲み物の売れ行きが良いみたいです。が、どうしても人気の無い飲み物というのがありまして、今回は、『おーいお茶』の缶がいつまでも残っているという状況になっていたようです。で、T係長が、
「このままで置いても売れ無そうだから、誰かにタダであげちゃえ。」
と思ったらしく、私の机の上に『おーいお茶』を置いて、
「それ、売れ残りだからあげる。」
と、のたまいました。
「わー、すみません。…売れ残りだから…、売れ残り…を私にっていうのは…。売れ残り同士で仲良くしよう。」
最後は、お茶の缶に向かって呟く私。うん、そういうつもりじゃないのは分かってるけど、自分で思いついてしまったので、仕方ない。売れ残りって聞くと忍びないお年頃の私。