読み返し

 パトリシア・コーンウェルの、検屍官ケイシリーズを読み返しています。たしか、学生のときに本屋さんで見つけて、何気なく読み出してハマったのでした。シリーズの最新作に近づくにつれ、最初のころに感じていた面白さが薄れてきたように感じているんですが…。
 このシリーズ、単純に面白くて好きと思ってるのとは別に、ちょっとイヤな記憶もセットされています。就職活動をしていたとき、ある企業の面接で、
「趣味が読書とありますが、好きな本は?」
と聞かれて、この検屍官シリーズを上げたら、理由を聞かれて、主人公が持てる知識で犯人を追い詰めていくところがいい、と答えたら、
「あなたは総合職じゃなくて一般職を希望しているわけだけれど、そういうところに惹かれるというのは、実は総合職を希望しているんじゃないの。」
とかなんとか、ネチネチネチネチと突っ込みされたのでした。あの野郎め。顔も覚えてないけど。読書の単純な好みを、いちいち深読みしてんじゃねぇ。でも本の面白さは変わらないです。
 そういえば、金曜日の忘年会で、M常務が私の面接したときのことを思い出したようで、怖かったと言ってました。今の方がもっと性格悪くなってるぞ。就職氷河期と言われたあの時期、面接といったら不愉快な思い出しかなくて、今の勤め先である会社の面接もきっとそうなんだろうなーと身構えていたことは覚えてます。が、私の勤務する会社、ほとんど大卒って受けに来たことがなかったようなところで、通りいっぺんの世間話みたいなことしか聞かれなくて、それで決まっちゃったからビックリでした。後から聞いた話だと、急に大卒からの問い合わせが来るようになって、会社側もビックリしていたみたいです。今となって分かるというか、知らされる話もあったりして、ふーん、って感じです。もう、就職して12年か。