花梨

 最近の花梨は、また一段と老化が進んだよう。朝の散歩こそ、喜び勇んで出かけるものの、あとは一日だるそうに寝ています。ご飯も、大抵はちゃんと食べるけれど、食欲全開バリバリなときもあれば、なんか今日は食べたくない乙女風なときもあり、その都度、怒ってみたり宥めてみたり、食べたら褒めてやり・・・。大体あんた、ご飯食べるだけで褒められるなんて、どんだけ甘やかされてんですか。はい、甘やかしてるのは私です。
 今日も、お昼過ぎにダルダルで寝ていた花梨が、すごい勢いで飛び起きて外へ行ったのは、猫が来たから。塀の上を悠々と歩き、花梨が届かないのをいいことに、シッポだけ下にチョロンと垂らしつつ、昼寝の体制を取っておりました。フピーフピーと花梨が鼻を鳴らし、猫が下を見ながら
「アホな犬が騒いでるぜ、へへん。」
なんて態度です。許せん。ゆーるーせーんー。うちの花梨をバカにすると、こうだ!怖いオバハンが庭に出て、猫はスゴスゴと退散です。ふん。というか、寝とぼけた顔の猫が
「あ、やばい、人間まで出てきた。」
って逃げただけですけどね。猫は嫌いじゃないが、花梨の縄張りに入ってくるノラは許さん。
 以前獣医さんに注意されたのですが、花梨は年齢的なこともあって、心臓がちょっとだけ弱ってきているらしいです。心臓が弱ると、乾いた感じの咳が多くなるのだそうです。私にはカラクリがなんだか良く分からないけど、ノドが刺激されるようになるって獣医さんが言ってました。確かに、そういう咳をしているときはあるなぁ、でも極たまにだからなぁ、と私が答え、獣医さんも、まだ心配するほどじゃない、薬も要らないし、ってことで、ただこれからは注意して様子を見るように言われたのでした。
 猫のことで興奮した花梨、家に戻ったら激しく咳き込みました。ほら、言わんこっちゃない。興奮しすぎなんだってば。すぐに落ち着きましたけど、本当に要注意ですねぇ。