読んだ
読書はお預けと言いつつ、やっぱり読みたい本がある。
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/02/10
- メディア: 文庫
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これは『模倣犯』の重要な登場人物であった前畑滋子が主役で、『模倣犯』事件から9年後にまた別の事件に巻き込まれていく・・・というお話です。巻き込まれたっていうのとは違うかな。既に起こってしまって、ある意味では解決した事件について、その核心に迫っていくお話。
まず、上巻の帯に「十六年間、足元には常に長女の屍骸が埋もれていた」というコピーが書かれています。地味で真面目な夫婦の住宅が火災で半焼した。そしてその夫婦は、それをキッカケに警察に自首するのです。私たちは長女を16年前にわが手で殺して自宅の床下に埋めていた、と。既に時効が成立して、警察的には裏づけを取ってすぐに処理が終わってしまった事件。しかし、マスコミを避け、弁護士を立てて夫婦は世間から姿を隠した・・・。
やっぱり宮部作品は面白いですね。二日かけて一気に読みました。この本、『模倣犯』の事件から9年、そして当時、事件に密接にかかわった人間が主役なだけに、『模倣犯』を読んでいなくても支障はないけれど、読んであったほうが尚分かりやすい、という感じです。特に上巻は。ただ、確か『模倣犯』ってかなり長くて、面白いけど読むのに大変なので、ウィキペディアであらすじ読んでしまうのもテではあります。
私、『模倣犯』はハードカバーで買って読んだのですが、面白すぎて登場人物にかなり感情移入してしまったようで、最後のほうはかなり精神的にしんどくなってしまった覚えがあります。早く最後まで読みたいのに、本を開くのが怖い。読むペースが格段に落ちました。そして、1回読んだあと、もう一度読もうと思いつつも、やはり本が開けなくて・・・。久しぶりに読もうと思って探したら、本棚に無い。読むのがしんどいって思っていたときに、次兄が一度戻ってくるってことでかなり本を整理したので、そのときに処分したのかも。
けど、ウィキであらすじ読んだり、『楽園』内の記述を読んでいるうちに、少しずつ記憶がよみがえってきました。
人間って、罪深いですね。