デート

 デートなんて書くと誤解を受けそうだな。今日は、母親とデートしてきました。ははは。(笑ってる場合かよ)
 私の住んでいる群馬県桐生市には、競艇場があります。たしか、日本で最北にある競艇場なんじゃなかったかなぁ・・・。うろ覚えです。これ以上北だと、沼や湖が凍っちゃうから、と聞いた。これもうろ覚え。厳密に言うと、桐生市の隣町、笠懸町にあるんですが、名前に桐生が付いているの。で、この競艇場があるのが阿左美沼で、この沼を望む丘というか小さい山というか、そこに料亭があるんです。時々お茶会の会場にもなる「いま泉」というお店で、年に一度、骨董市みたいなものを開いている。食事がついて3000円。お茶の先生を通じて、お付き合いで時々行ってます。骨董品には興味がない、というより、値段的に買えないので、着物の古着を中心に見ます。
 が、大抵は見るだけで終わっちゃって、あとはご飯を食べて帰るだけ。単純にアンティーク着物が欲しい人とか、木目込み人形につかう素材が欲しい人には良いんだけど、お茶会に着ていける着物や帯が欲しい私には、めぼしいものが無い。
 お茶を習って気づいたのは、茶の湯の世界で一番無難な着物、というのが無地の一つ紋入りということ。これさえあれば、帯の何枚かで大抵のことはクリアできる。ただ、無地の着物というのは色でしか遊べないから、趣味で着物を作る人はあまり好きじゃないと思う。それより、小紋とか付け下げ、結婚式に行くなら訪問着といった着物のほうが、作って、着て、楽しいと思う。
 で、無地の着物というのは、古着屋ではあまり見かけないし(私はね)、あっても相当使い込まれてシミだらけだったりする。無地の着物って、使える割にはリーズナブルだからね、新しくあつらえれば良いようなものだけど、お茶会、しかも亭主側のスタッフとして参加する場合は、かなり動き回るし、茶碗を洗ったりもするし、汚れや汗が気になる。古着でいいから、数が欲しいところっすね。
 ま、今日は品数もかなり少なくて、小紋はかわいいのが数枚あったけれどね。欲しいと思ってたのは、夏の絽や紗で出来た帯や着物だったので、戦利品は無かった。
 暇つぶしで見た骨とう品や茶道具の部屋で、母が無造作に棗(抹茶を入れるもの)を持ち上げるので、びっくりした。お店の人は
「いいですよ、大丈夫です。」
って言ってたけど、展示されてても買うつもりがないんだから、むんずっと掴んじゃだめだよ・・・。
 が、私も茶道を習うまで、そういうことに気づかなかった。知らないと言うことは怖いことだ。