招待状

 夕食後に電話が入り、茶道仲間のKさんが、結婚式の招待状を出すという連絡だった。快諾。Kさんには、随分お世話になった。喜んで出席させていただくことにする・・・。
 会社でも、女性が2名ご結婚。二人とも、披露宴はしないとか親戚だけで内輪の会を催すとか。なんだか、周りだけめでたい話でにぎわってる感じ。あたちが主役になるのはいつかちら?などとブリッコしても空しい。
 この3名(3組)に共通してるんだけど、一度は別れたことがあるカップルたちだ。
 今回、招待してくれることになったKさん、実はお相手には一度も会ったことがない。東北の人で、転勤で東北の各地を転々としているらしい。ひょんなことから、お付き合いしている人が遠くにいることを知って、それ以来、何かと話を聞いてきた。行動派の彼女はかなりマメに会いに行っていたけれど、ちょっと距離がありすぎることが仇になった。一度は結婚の話がキッカケで、さようならをしたと聞いていた。でも、そのさようならは中途半端な終わり方だったらしく、Kさんは決着をつけるために再び東北へ行った。これがキッカケとなって、ついに結婚することに。
 もう終わったと諦めて次の恋が始まっていたら、Kさんは別の人生を歩いていたのかもしれない。でも、彼女を東北へ向かわせた気持ちが、こういう形で実を結んだ。Kさんはとっても良い人なので、とっても幸せになると良いと思う。会ったこともない人だけど、もう二度とKさんの手を離さないように、頼むよ、Kさんの彼氏。