年末買出しツアー

 今日から会社はお休みさ。来年に持ち越した仕事のモロモロが頭をよぎり、頭の切り替えがうまくいかないですが、考えても仕方ない。あまり考えすぎると、転職したくなってくるしね。一方で、サラリーマンというか、組織に所属するような仕事は小手先が変わったように思えても、内情は同じだし、つまるところは自分の実力なのだという結論にも出てくる。で、考えたくないのに考えていると頭が痛くなってくる。とにかく、正月明けるまで仕事のことは考えないことであるよ。
 母が買い出しに行くというので、ちょっと買いたいものもあるし(毛糸じゃないぞ!)、お供させていただくことにする。朝から掃除もせずにドンヨリした顔をしていたせいか、おかんは一人で行くつもりだったようだ。でも、年末で兄貴が帰省しているから、食料も通常より買い込むだろうに、車なしで行って勝算はあるのか。それに、以前、私が会社に行ってる間に、でっかいリュックを背負ってヒーハーと買い出しをしていたら、近所の人に
「どうしてお嬢さんに休みの日に車を出してもらわないのぉ?」
と不思議がられたというし。が、別の人は、もっと以前、私が毎週末のように車でオカンと買出しに行っているのを知って
「お嬢さんをあんなに家に縛り付けてたら可哀想。」
と言ったようだ。あのなぁ。別に縛り付けられてません。私が外出しないのは、単に出不精なだけです。そうでない人間だったら、出会いを求めて三千里の旅にでも出てますわ。会社の人にも(取引先の人も含めて)、もっと外へ出ろと言われてますが。面倒くさいものは面倒くさいんじゃ。
 って、威張れる話でもないなぁ。
 とにかく、買い出しツアー決行です。なんせうちの親子、あまり冒険しないですから、行く店は決まってます。最初は大松で魚を調達。次に刀北舎でお肉を調達。母はお店をあちこち浮気しない性分なので、どちらの店でも邪険にはされません。夏などは、麦茶をごちそうになりつつ悠々とお買い物してるようです。肉屋は混んでいて駐車場が埋まっていたので、母を降ろした後、私はすぐ近くの長崎屋へ。ここで母と落ち合います。長崎屋で私が買いたかったもの、それはウエストがゴムのズボン・・・。部屋着に欲しかったの。ウエストゴムってところが、既に何かを捨てているようにも思えますが、ラクチンだしぃ。いかにもオバサンっぽいデザイン。オシャレさんが見たら悲鳴をあげそうなシロモノ。2000円くらいだったら2枚買いたいと思っていましたが、一枚で4000円弱。じゃぁ、一枚でいいか、とお買い上げ。黒のデニム地です。そして、足が短く見えると評判のデザイン。足が長く見えるズボンは、ヒップから太もものあたりは比較的ぴったりしたラインで、ひざから裾の部分が少し広がっている形(らしい)。その反対に、私が買ったのはヒップあたりはゆったりしていて、そこから足首までズドーンと。もしかすると、若干足首の方が細めかも。来年の正月は、これ履いてゴロゴロしてやるぅ、と心の中で宣言しつつ、本屋さんへ。毎号買うことにしている「ビーズ・ビー」、いつのまにか新刊が出ていました。どうやらクリスマス前には出ていたらしく、クリスマス向けの記事がちょっと寂しい・・・。でも買いました。あとは、「おばあちゃんの知恵袋」という本。家事をしないくせに、「カーペットのしみを落とすには・・・」とか、「窓ガラスを拭くときのコツは・・・」という話を読むのが好きなんです。あと、収納のコツとか。
「ほうほう、厚紙で仕切りを作るのね、ふむふむ、蛇腹に折るとな。」
なんつって、ちっとも実践してないだろ、たじんこ。本屋のレジで、私の前のお客さんが、星野富広(あれ?字があってるかな)さんのカレンダーを買い占めていました。お正月に配るのかしら。ちょっと大きいけど、貰えたら嬉しいかもな。で、一つ一つ、専用の袋に入れているレジの人の段取りが悪いなぁと眺めつつ、自分の出番をじっと待つ・・・。
 私は自分では短気だと思っているのですが、もしかして、そうじゃないかもしれないと思うこともあります。こういう、お店で「待つ」という行為についてです。以前、もっと若い頃、友人一同と食事に行きました。出不精の私にしたら、例えそれがファミレスでも外食ってちょっとしたイベントというか、特殊なことになります。ま、あまり経験値がないということです。で、ノドの乾いた友人たちは、それぞれに飲み物と食事を選び、飲み物を先に持ってきてくれ、と店員さんに頼みました。が、新人アルバイトだったのかどうか、しばらく経っても飲み物が来ない。遅い・遅いと苛立つ友人たち。ついには呼び出しボタンを連打し、あわてて飛んできたのはコック姿の人。友人の一人が、怒りを剥き出しな口調で、飲み物を先に頼んだのにいつまで経っても出てこないとクレームを告げ、慌ててコック姿の店員さんが謝りながら取って返してすぐに飲み物を持ってきて・・・・。
 あの時、その場の人に聞かなかったけれど、その後のメシは不味くなかったか?食欲が落ちなかったか?確かに飲み物が遅いってのはイライラするが、そのイライラを剥き出しで相手にぶつけるってのは、最善の方法なのか?隣のテーブルのお客もナニゴトかと食事の手を止めて、こちらを見ていたじゃないか。まずは、呼び出しボタンを普通に押して、普通に係りの人に来てもらって、先に持ってきてもらう飲み物がずいぶん遅いようだが、と伝えるだけでいいじゃないか。そこでさらに対応が悪ければ怒ればいい。他の係りもちゃんと働けないと言うことは、店全体のサービスレベルが低いということだから。
 私はよく、食事の店で待たされても、あるいは自分だけのメニューがなかなか来なくても、
「今、お米を育てているところだから。」
とかいう冗談を言う。メニューによってバージョンは色々ある。コーヒー豆を仕入れにアフリカに行っているとか。だから相当おいしいコーヒーが来る、とか。そういうくだらないことを言っているうちに、注文の品が来るじゃないか。イライラして待つよりは、胃にやさしい。
 どうも、自分のことは棚に上げて、人に厳しい人が増えてる気がする。思いやりがないというのか。いやいや、私だって思いやりに満ち溢れた人間ではない。でも、私以上に意地悪な人間も多いよ。人のフリみて我がフリ直せってやつなのか。
 なんちて・なんちって。こんなこと書いてること自体が、自分のことを棚にあげてってやつだよな。要は、周りを不愉快にしないようにクレームつければ良いんだけどさ。それって難しいよね、ははははー。
 かなり話がそれましたが、待っている間に頭の中でそういうことを考えていたら、自分の番がまわってきて、お会計してフラフラと歩き出したら、オカンがやってきて、無事に買い出し終了。