若武者

 会社の2階に食堂があって、女子社員が交代でお昼休み前にテーブルを拭いたりするんですけどね。自動販売機がありまして、そこに入ってるお茶の缶の名前に『若武者』ってあるんですが、一瞬『落武者』かと思ってドッキリ。
「なんつーネーミングの商品を出すんだ。」
で、果てしなく広がる妄想。
 若武者だったら、サワヤカな新緑の草原や林を、馬に乗って駆け抜ける凛々しいお侍って感じ。落武者は・・・
『もはやこれまで・・・』
『殿!』
『生き恥を晒して敵に殺されるよりは、今ここで・・・。介錯を頼む。』
『とのおぉぉ〜、うううぅぅぅ(号泣)』
命からがら逃げているはずが、なぜか短冊とすずり箱が出てきて辞世の句をサラサラ書いちゃったりして、そんでバッサリ!グサ!もちろん、部下たちも殿の続けとばかりにグサグサと逝くわけですよ。
 でも、商品イメージには相応しくないな。
 私がその飲料メーカーで商品名を決める会議に出ていたら、『若武者』には強硬に反対したかもしれません、主に上記のような勘違いと妄想を繰り広げてしまうという理由で。