花梨

　たまには花梨ネタなぞ。
　冬季は母が日中暖かい時間を選んで散歩に行くため、私の出番はなくなり、花梨にとっての私の価値も下落するのですが、日曜日はなぜか私に付きまとう。この小さいノーミソでどのような判断を下しているのか？不思議なり。
　で、大抵の日曜日は、ちょっと寝坊して、起きて、着替えて、朝ごはん食べて、皿を洗う（母が洗うこともあり）、掃除機をかける、というのが朝のメニュー。
　で、花梨は掃除が終わると自分の出番と心得ていて、掃除機の音が消えた途端に軽やかな足取りで現れ、
「ねねね、掃除終わったんでしょ？散歩行くよね、今日は雨降ってないもんね。」
と玄関まで誘導してスタンバイ。が、今日はフェイントくらわして、洗顔しました。そしたら、洗面所に何回も迎えにきてました。さしずめ、
「あんたの顔なんて洗っても洗わなくても同じだよ。早く散歩！散歩！」
とでも言っているのか。
　が、そうはいきません。次のおデートに備えて、せめてお肌のお手入れはしなくては。日焼け止めの乳液だって塗っちゃうぞ。リップクリームも忘れずに。
　例によって、散歩のときだけ花梨にセーターを着せているのですが、今日も
「かわいいねぇ。」
って褒められました。うむ、犬が褒められると気分が良いぞよ。そして、私は
「そ、そうですか？ぐへへへへ。」
って、品の無い笑い方で答えてしまいました。