そして帰るころ

 5時間際にも、アホな会話は続きます。
(社内放送)「5時10分より、安全衛生委員会を行いますので、関係者の方は会議室までおいでください。」
T係長「たじんこちゃん、今日の会議はどうするの。」
た「今日もさぼりますよ!」
N「…たじんこちゃん、そんなに堂々とサボるって…。ちょっと用事が、くらいのことは、ウソでも言わないと…。」
T係長「うん、じゃあ用事があって帰ったって言っとく。」(と会議室へ去る)
※解説しよう!たじんこちゃんは衛生管理者なので、安全衛生委員会の名誉会員です。T係長は1年の任期で管理課の安全衛生委員会メンバーで、書記です。月に一度の会議ですが、たじんこちゃんは毎月さぼりまくってます。いいじゃないか、名誉会員なんだし。
Iさん「あー、サボったな。」
た「だってさー、今日は本当に用事があるんだよ。これからお店に出なくちゃならないし。」
N「同伴?同伴があるんだろ。」
た「そうそう、今日はね、ごちそうを食べてからお店に行かなくちゃ。」
I「時間がちょっと早くない?」
た「だって、これから厚化粧して着物を着るんだから、急がなくちゃ。」
N「き、着物…。」
た「同伴、いいよね。同伴すると成績が良くなるんでしょ?」
N「そうだろうね。」
た「ご飯おごってもらって、お給料もあがって、いいことだよね!」
N「でもさ、ご飯って、吉野家の牛丼じゃないからね。」
た「うん。」
N「ラーメンでもないよ。」
た「うん、分かってるよ。スシでしょ、スシ!回ってないスシ、イエーイ。」
そして話題は、ホストクラブになり、キャバクラにうつる。
た「キャバクラって、何をするところなのさ。」
N「女の子が横について、お酒飲むところ、だろ。」
た「銀座とかのクラブと何が違うの。やっぱり、触られちゃったりするんでしょ。」
N「でも、触らせない人はホンットに触らせないから。って、俺、行った事ないけど、そういう話だよ。」
た「行った事なくて、何で分かるんだよぅ。嫁さんには黙っててやるよぅ。正直に言えよぅ。」
N「本当に無いって!だって、結構お金かかるんだよ?俺の給料じゃ行けないって。」
た「じゃあ、宝くじに当たったら、1回行ったらいいよ。」
N「うん。でも、1回じゃなくて何回も行くよ、そうしたら。」
た「何回もかい!まぁ、そんなもんかね。キレイなおねえちゃんを侍らせて。」
N「いいねぇ。」
た「いいねぇ。それにしても、ああいうところで、どんな話をするんだろうな。キャバクラのお嬢さんとお客さんは。」
N「行った事ないからわからないけど(強調)、世間話かなぁ。」
た「せけんばなし…。お給料いいんだろうなぁ。」
N「そりゃもう、俺らよりずっといい給料貰ってるよ!」
た「でも、若いうちだけじゃん。」
N「あー、まぁ、そうだよね。」
た「若い子はいいけど…。」(このあと、『私も若かったら、いやいや、私じゃ若くてもダメだなぁ、雇ってもらえなそう。』って言いそうになったが、さすがに黙る。)
N「まぁ、先は無いな。」
た「じゃあ、とりあえず同伴に遅れちゃうから、お先に失礼します。」

 今度から、早く帰るときには、同伴って言い訳を使おうと思います。20代前半のときは、こんなジョークは言えなかったが、三十路過ぎたら怖いものなしだな。