やっちまった

 それは昨日である金曜日の夕方のこと。あまり中断したくない仕事をしていたけれど、電話を受けたら、今不在のYさんと至急連絡を取りたいと言われました。あと数分で戻る予定なんですが、と言ったものの、相手があんまり引き下がらなかったので、携帯で連絡を取ることに。余談だけど、携帯が普及してから、こういう「すぐ連絡取りたい。」っていうのが増えた気がします。私が入社した当時は、携帯は今ほど普及してなかったので。
 さて、Yさんの携帯の番号を、メモを見ながら確認しつつピポパと数字を押して、プルルルル・プルルルル・プルルルル…。Yさん、運転中で手が離せないのかなー。いつもはそんなに待たずに応対してくれるのに。
 で、電話機に出ている番号を見て、ハ!と気付いてしまった。番号、間違って押してるよ!で、慌てて電話を切って、改めて番号を押しなおして、ぷるるるるるー。あー、でもやっぱりYさんが出てくれない。
 と、私の背後でT係長がかかってきた電話の応対をしているのが聞こえてきました。
「はい、●●です。…はい、群馬にある会社なんですが…、はい…、え?千葉ですか、どういった内容のご用件でしょう…はい、あーそうなんですか。」
ぐわー、たぶんそれは、私が間違えてかけた携帯の相手が、かけなおしてきたに違いない!こんなすぐにかけなおしてくるなら、さっさと電話にでてくれれば良かったのに!まだYさんが電話に出てないので、思わず背後のT係長に向かって
「それ、私が間違えてかけた携帯の相手です!たぶん。ごーめーんーなーさーいー。」
「あー、もしもし、うちの女子社員が間違えてかけたって言ってます、はい、申し訳ありませんでした、はい、え?あー、そうですか、はい、はい…。」
何だろう、相手の人がすごい激怒してんのかな、でもその割には和やかに話している、しかし長い。普通、間違えたって言ったら、すぐに切るんじゃ?と、Yさんが電話に出てくれたので、用件を伝えて、電話を切りました。で、T係長を振り返ったら、
「さっきの人さー、これも何かのご縁ですかね、また何かありましたら電話ください、って言ってたよ。」
 うーん、怒られなかったのは良かったけど、何かありましたらって言われても、何者か分からないったら。