絶好調

 花梨は、肝臓が悪いらしいと言われてから、むしろ絶好調のようです。妙に元気で、反動が怖い。一日一回一錠飲ませている薬が、実は興奮剤なんだろうか、というくらいに。特に夕方、私が帰宅する時間ごろから暴れだしてます。一時、元気に跳ね回ると、また大人しく寝ているんですが。
 花梨は若いときは、さすがにビーグルの血が流れているだけあって(余談ですが、花梨は別に血統書とかは無いし、見た目からも厳密な意味でビーグルではないのですが、可愛いから何でもいいです)、狭い庭をグルングルンすごい勢いで走り回り、もしかしてこいつは実はコウモリのように超音波で障害物を避けているんじゃないかって思うほどでした。ちょっと追いかけっこのふりをしてホレホレと後ろからチョッカイを出すと、フハフハと鼻息も荒く興奮したものでした。
 いつの間にか、こんな寝てばっかりの老犬になっていたんだなぁ…。あと10年一緒にいられるかしら、一緒にいたいわぁ。でも、20年を超える犬ってのはなかなか居ないですから、こればっかりは。