前開き

 ブラジャーの前開きのやつって、世の中にあることはあるけど、少ないですよね。母の治療上、服は前開きが望ましいんです。ブラウスとかシャツはいいけど、肌着とかブラジャーの前開きって少ないですよね。肌着は、入院の際に買い求めたのですが、ブラジャーは無かった。というか、母が慌てて買ったのはいいんですけど、マタニティのコーナーで買ったので、デザインがちょっと若いんですよ。我に帰った母が、
「別に、先生はそんなとこ見ないだろうけどさ、この年齢でピンクのなんて買っちゃって、やっぱり恥ずかしいわねぇ。」
というので、今日のお使いのときに、下着売り場をふらついてきました。するどい視線で下着を選ぶ私。同じ店員さんに2回も声をかけられました。ほら、犯罪防止効果があるかもっていうので、いらっしゃいませだけは積極的に言おうみたいなもんでしょう。ちょっと表情が怖かったか、私。2タイプ見つけて、意気揚々と買い求めました。
 ブラジャーってのは、本来は、胸のお肉を寄せて上げて包むのが仕事なんでしょうけど、年齢が母くらいになると、人にもよるでしょうけど、そんなスタイリッシュに胸を整えるという機能より、やさしく包むだけの機能が求められるのです。要するに、体を締め付けるのがイヤになってくるらしい。他にもそんな話は聞いたことがあって、高齢者にとって、市販の靴下の履き口のゴムは強いのだとか。
 あとで、色々と探してみよう。