花梨のその後

 本当は昨夜連れて帰るはずだった花梨ですが、まだ入院中です。
 私が仕事の都合で、金曜日の午前中に連れてくるのが無理なことを先生に言うと、それならこのまま預かった方がいいと思いますということだったので、泣く泣く花梨を置いて帰りました。その後、花梨は血便を出したそうです。相当な量の、トマトジュースのような状態の血便で、先生もさすがにビックリなさったようです。
 翌日、つまり昨日の午前中にバリウムを飲ませてレントゲンを撮ったところ、予想していた詰まりはなくて、胃腸炎のすごくひどい状態ということでした。人間で言うならば食中毒のひどい状態で、上から下からゲロゲロ・デロデロ(表現がこんなんでスミマセン)といった感じ。血便は今のところ一回だけですが、たぶん、ぎりぎりまで我慢しているんじゃないか、ということです。人間だって、そういうときは出ないように我慢というか、お腹に力いれたりしますもんね。
 やっぱり何か悪いものを食べたとしか思えないんですが、胃腸の粘膜をそんなに荒らすというと、相当な劇物じゃないと…。私と母は、一体何を見落としているんだろう、何が悪かったんだろう、って考えっぱなしです。
 バリウムは、レントゲン撮影のためだけではなくて、胃腸の粘膜を保護する働きも期待しているということですが、あんまり下痢がひどいと、意味が無い。血便の色からすると、胃に近いところではなくて、腸に近いところで出血していると考えられること、出血が続くのであれば、最悪の事態も考えられること、などなど、色々と説明を受けました。説明を受ける合間にも、寝そべって点滴を受けている花梨を撫でたり声をかけたりしていたんですが、意識はあるけれど、とにかくだるそうでした。出しっぱなしで、食事も水も受け付けない状態が続いているので、点滴は外せないこと、投薬も点滴に混ぜてするそうです。
 さすがに先生の前では平気な顔をしていたけれど、花梨を置いて帰るときは、どうしても落ち込んでしまって仕方ありませんでした。母にどうやって説明したらいいのか、考えれば考えるほど気持ちが昂ぶってしまって、家に着いた途端に、不覚にも泣いてしまいました。花梨は今、崖っぷちを歩いていて、私たちの方へ転ぶのか、あちらの世界に転ぶのか、とてもきわどいところに居ます。どうにかして、こちらに転んで欲しいけれど、今のところは何をやったらこっちに来てくれるのかが分かりません。
 先生のところも、明日からお盆休み。花梨は家に帰れる状態じゃないので入院は続きますが、面会は今日が最後になってしまいます。先生も色々都合があるので、24時間つきっきりというわけじゃなくて、時間ごとに様子をみることになるようです。帰れるような状態に戻れば、お盆中でも連絡はくれるそうですが、難しそう…。
 めそめそ泣いては、縁起でもない、と思い直してみたり、やっぱりダメかも、と落ち込んでみたりを繰り返していたら、今日は左のマブタが腫れ気味です。はー…。今日の午後3時に面会してきます。花梨、頑張れー。(こうやって応援くらいしか、してやれることが無いのも、不甲斐ない。)