怒りと無力感

 生後間もない子供の鼻と口を、粘着テープで塞いで死に至らしめた事件の事を知り、腹の底から怒りを覚えると同時に、何もできない無力感にも教われました。せいぜい、犯人の奴、バチが当たれ!と思うくらいしか出来ない。
 一体、何の権利でヒトサマの子供にそんな残酷なことを。こんな奴にも法的権利が与えられなくちゃいけないなんて、腹立つ。
 私は怒りの導火線が短いので、これで裁判員なんかに選ばれたらどうなるんだろう、かなり感情に左右されるんじゃないだろうか、と心配です。
 昔はもっと、子供が苦手で、ガキンチョはうっるさいし、ちょこちょこ動き回るし、なんつー鬱陶しい生き物だ、くらいにしか思ってませんでしたが、去年、同僚の子供もろとも食事をしたときに、ヒザの上に来て玉子焼きなんぞをアーンなんて食べさせたりして、子供がいる生活というのも悪くないもんだなー、と思うまでに進歩(?)してきました。子供を産みたいがために旦那を探すなんてのは、本末転倒ですが、そういう人生に出来なかったことは、残念に思います。別に、今も激しく不満というわけじゃないですよ。ただ、我が家の兄弟は誰も結婚せず、たぶんかなり高い確率で子供を持つこともなさそうなので、小さい子供が大好きなのに孫の顔を見ずに人生の終盤を迎えている母には、ちょっとだけ申し訳ないと思います。