プチプチ

 あのー、緩衝材で、ビニールっぽい素材で出来ていて、クッキーの缶なんかだと一番上に乗っかってるやつ、あるじゃないですか。空気が入っているプクプク、あれを一粒ずつプチプチ潰して遊ぶの、いい暇つぶしになりますよね。そんな暇、あるわけないだろー!っていう方、ごめんなさい。
 今日、会社で、あのプチプチの巨大水玉バージョンがあって、N係長がプスプス空気潰しながらやってきたので、
「なに、そのプスプスという音は。ちょっと貸しなさい。もっとプッチンプッチンという歯切れのいい音が…。」
と奪い取り、プッチンプッチンといい音させることに夢中になってしまいました。
 ちょうどゴミを捨てようと、部屋の外の大きいゴミ箱のところの前で、あと一粒プッチンしたら捨てよう、いやもう一粒、さらにもう一粒…。かなり怪しい人です。そして、部屋の中にいたT係長は、そのプッチン言う音を不審に思ったらしく、怪訝な表情で窓からこちらを見て、私が犯人だと知ると、ニーヤーリとしながら席に戻っていきました。そして、N係長も、ゴミ箱に前傾しつつもプッチンがやめられない私を見て、爆笑したのでした。
「今、ゴミ箱に捨てようとしたのに、またプッチンプッチンやってるでしょ。」
「潰してないところがあると、もったいなくて捨てられないんだよ…。」
 小さいプチプチは、あんまり潰そうと思わないんだけどな、大きい粒は見逃せないんだな。