コーギー

 花梨の散歩に出たら、今日はちょっと調子が悪いみたい。
「花梨、帰る?引き返す?」
でも、散歩は意地でもするわ!という花梨。本当に調子が悪かったら散歩に行く元気もないはずだけど、あまり無理をさせたくない。なので、ちょっと省略コースをのんびり歩くことに。
 そうしたら、向こうからやってきたコーギーが、花梨を伏せして待ってくれてました。
 名前も知らないコーギーなんですが、とっても可愛い子で、極稀に、こうして散歩中に行き合います。そして、必ず遠くから花梨を見つけて、ピタ!と伏せをして待ってくれるんです。近づくと、嬉しそうに寄って来ます。
 なのに、うちのアホ花梨は、知らん振り。お前は愛想というものを知らんか。今日はフン!とばかりに、避けてました。なんてヤツだ!
「愛想がなくて、ごめんねー。」
コーギーに言うと、嬉しそうに私に飛びついてきて、うひょー!かわいー。
 花梨は、子犬のときから私や母が、アレコレと先回りして世話を焼いてしまったせいか、愛想を振りまくとかコビを売るということをしないのです。だから、人間に遊んでもらってウレシー!なんて態度はありません。特に歳を取ってから、その傾向が顕著になりました。ああ、育て方間違えた・・・?
 ダメ犬は、犬がダメなんじゃなくて飼い主がダメ、とは良く言われること。そういうことを見たり聞いたりするたびに、すいません、って謝りたくなるのです。