そんな話をされても

 今、経済は大変な状況にある。そのおかげで、会社の仕事は激減。注文が来ません。大ピンチ。うわお。
 でも、新機種の立ち上げだの、図面変更のおかげで、忙しくバタバタしています。ああ、金にならない忙しさって楽しくない。実に楽しくない。
 で、バタバタしているところで、開発のI課長から呼び出しがあり、
「ああーん?今忙しいのにっ。」
と言いながら赴くと、
「ちょっとさ、この説明文を読みながら操作してみてくれる?」
ってことで、フタを開けて・・・とか、金具を移動して・・・とかやってみたわけです。そんで
「最初の説明文と図は分かりやすいんだけど、次の場面で、この金具がこれだっていうのが分かりづらいね。」
とか言いたい放題で、お役目を終えたわけです。で、なんで私を呼んだの?別に誰でもいいんじゃないの?と聞いたら、
「社長がさ、誰かに見てもらえって言ってさ、経理の女の子に見てもらったんだけど・・・。」
なんていうか、平たく言うと、あんまり脳の回転が良く無さそうな私にも見てもらえということで、社長が名指ししたらしい。社長、見る目ありすぎ。ほら、市場に機械が出たら、頭の良い・気の利いた人ばかりが操作するわけじゃないので、レベルが低い人も分かるようにっていう・・・。なるほどね、って納得してる場合か。
「ところで、たじんこさんは何歳になったの。」
「35歳・・・。」
「俺と15歳違うのか・・・。でもさー、15歳の差だったら、愛し合えるよね。」
I課長の唐突な発言に、私とBさんがブホ!ってなりました。もちろん、15歳とか20歳とか、歳の差がある夫婦とか恋人も世の中にはいるけどさ・・・。どっからそんな唐突な話が・・・。孫がいる身でありながら、もう一花咲かせたいとか思ってんのかしら。