ひっこし

 といっても、本当に家を引っ越したわけじゃなくて、担当業務変更に伴う席替えが完了したという話です。机はそのままで、人間と荷物が移動したんですが、前に使っていた机も普通より広いものだったんですが、今回は更に広くなりました。私、机とイスに関しては、割とラッキーなものが当たっているような気がする。
 入社して半年間は研修という名の下に各部署を回っていて、いざ配属になったとき、自分の机が無かった。正直言って、
「机がないってどういうことだよ!」
とかなり腹が立って、退職届叩きつけたろか、と思いました。私が配属されることが決まってから、机とイスを注文してくれていたようなんですが、間に合わなかったんです。で、机が届くまでの間、イスと引き出し(キャスター付き)で仕事してました。キャスター付きの引き出しを机代わりにしていたんです。おかげで腰が痛かったよ。
 で、ある日、夕方になって私のイスの周りで皆がバタバタしてるなーと思ったら、私の机が届いたのでありました。一人だけ、ピカピカの新品を使えることに。しかし、嬉しいというよりも、やれやれやっとマトモに仕事できるわ、って心境でした。なんだか可愛げのない新人だな。
 その後、模様替えがあったり、退職者が出たりして、担当業務が少しずつ増えていき、広い机が空いたのでそこへ移ることになりました。当時はオフコンとパソコンを併用していたので、机が少し広くないとドーにもならなかったんです。その後、また模様替えがあり、席を移動したけど、机も一緒に移動したのでした。で、イスはその間にグレードアップ。先輩社員がヘルニアで入院した際、偶然その人のイスに座ったら、背もたれが壊れていてグラグラで、
「こんなイスに座っているから、ヘルニアになっちゃうんだよ!新しいの買ってください!」
と上司に言って、とりあえずヘルニア社員には間に合わせで、それまで私が座っていたイスに座ってもらうことにして、私は、やはりちょっとガタが来ている他のイスを使って、新しいイスをカタログから選びました。全く同じデザインのイスが無くて、機能を同じレベルにして、
「イスって結構高いなー。」
なんて言いつつも、上司の許可を得て総務に注文してもらったら、思いの外立派な座り心地のイスが来た。後から調べたら、私はどうも、ちょっと高いランクのイスを頼んでしまったようです。今だったら通らないと思うけど、当時は割りと総務もテキトーだったっていうか、会社もそれなりに利益が出ていたっていうか。
「新しいイスが来たよ、どうぞー。」
とヘルニア社員(ひどい言い方だな)に持っていったら、
「もう、こっちのイスで良いよ。新しいのはたじんこさんが使ったら。」
いや、見た目はそれほどじゃないけど、こっちのイスの方が座り心地良いよ・・・と薦めるも、交換してもらえなかったので、新しいイスは私が頂くことに。すいませんねぇ。
 来年から、新しい席で心機一転がんばろーと思います。