花梨

 土曜日から数えて点滴3日目。日曜日にまで点滴してくれるとはビックリですが、大変にありがたい。おかげで、昨日あたりから食欲が少し出てくれたようです。ネギとかチョコとか、中毒になるような食べ物は与えられないけれど、先生のお墨付き(?)をいただいたことだし、花梨が食べてくれるなら、人間用の食事もあげちゃうよ!昨日はタラの煮付けとご飯を食べてましたよ!
 それにしても、花梨に残された時間は想像以上に短いようです。肥大した心臓も肝臓も、今より良くなることはないのです。とにかく現状維持が最大限の目標ですが、それも難しいことなんだなーと。
 花梨は手ごろな大きさのせいか、散歩のときだけは溌剌としているせいか、犬にそれなりに慣れている人でも老犬だと思う人は少なくて、年齢を聞かれて
「15歳です。」
って言うとビックリされます。危ないときもあったのに、何とか乗り越えてきてくれたから、まだまだずっと一緒に居られると思い込んでましたが、そういうわけにはいかないのですね。
 散歩も相変わらず大好きだけれど、一方で少し歩くと疲れた様子を見せるようになり、以前のように『どうしてもアッチの道に行くの!絶対にあっちに行くの!!』という自己主張がなくなってきました。もちろん、お気に入りの道に行きたいんだけれど、あまり疲れさせたくない(体力を温存させたい)私がリードを軽く引っ張ると、すぐに諦めて戻ってきます。少しずつの変化だけれど、ふと昔を思い出して
「あー、花梨はこんなに聞き分けがいい犬じゃなかったのに。」
と寂しくなります。花梨がワガママ一杯だったときは、この犬どうしてくれようかコンニャローと思ったのに、勝手な飼い主です。