またいつか

 花梨が逝ってから、涙が出ない日はないですが、回数は減ってきました。悲しい気持ちが少し薄れてきて、花梨への感謝と愛情がしおしおと悲しみを駆逐しているかんじです。
 そして自分でも意外なことに、また犬飼いたいって気持ちが湧いてきています。現実問題として、今すぐ飼うわけじゃないし、それはどう考えても無理なんですが、まだ私も40歳前だし、死ぬまでにもう一度犬との生活を経験したい、という気持ちが湧いてきてます。早いでしょ?自分でもビックリ。
 学生時代に飼っていた猫が逝ってしまったとき、すっごく辛くて悲しくて、最初の1週間は記憶が無いほどでした。一応、ちゃんと学校行ってノート取ったりしてたはずなのに、次の週に見直したら宇宙と交信していたかのような変な記号書いてたり、ミミズがのたくっているような線が書かれていたりしてました。で、友達にノートを見せてもらったりコピー取らせてもらったり。
「あんた、だって一緒に出席してたじゃない。しかも居眠りするでもなく、ちゃんとノート書いてたよ?」
「うん、それがさ、今見たらワケわからないことが書いてあるの。」
 で、友人に事情を話すと
「道理で先週、あんた変だったよ。」
と言われまして。ちょっとしたペットロスってやつだったのかも。
 どうも私はこういうとき、1週間くらいでかなり立ち直れるみたいですね。今回も1週間が山で、そこを過ぎたらちょっと立ち直ってきた。ただ、学生時代のときは、1週間後に我に返っても、もう二度と動物は飼わないって思い続けたほどに悲しくて辛かったのですが、花梨はね、なぜか幸せだったなぁとか楽しかったなぁっていう気持ちがムクムクと湧いてきて。
 また花梨と出会うことが出来たらいいなぁ。